デゼライ

ホワイト・バード

 風が吹く。 どこまでも澄んだ空気に満ちている。広がる雲海には先が見えず、描かれた青と白の境の線は時折混じりながら、遥か彼方まで続いている。――あ! 今、空をネコのような妖精が飛んで行きましたわ! ぼんやりと蒼穹を眺めていてふと過ぎったのは…