××年分の話をしよう
その平原に咲いていた花は、彼、アドルが生前の冒険の途中で、何度か目にしたものだった。 懐かしいな、と、少し屈んで、彼は綿毛を見守る。やがて穏やかな風に乗って旅立つそれらは、一体どこで芽吹くのだろうか。 ――ダンデリオン。旅立ちの花。 アド…
イースIX
その燃えるような色の名は
【イースワンライ/お題:アドル・クリスティン】 赤毛のアドル。その冒険家は、一人の少年に小さな灯を与えた。 病気を抱え、自由に走り回る事も出来ず、成人するまで命はもたないと言われているその少年が、精一杯生きようと思えたきっかけが“赤毛のアド…
イースIX
君の旅、僕の路
※Ⅷ部~ネタバレ「君に頼みがある。……できれば一緒に行きたかったけど、この体はどうやら限界みたいだ」 これが必然なのか偶然なのか、そんな事は些細な話だ。どちらであろうと、僕が抱くものは変わらない。「でも、ここで終わるわけにはいかない。冒険は…
イースIX
約束と遺志運ぶもの
※ゲームにない台詞足してます「さあ、アドル……全力で受けてもらうぞっ!!」 匿名で出された、シャトラールの遺品処理という依頼。それは、造り出されてしまった、本来存在してはならないホムンクルスたちの消去を意味していた。『ここにあと一体……残っ…
イースIX
君と冒険する夢を見たんだ
今日も、礼拝堂の天井は高い。どれだけ手を伸ばしても当然届かないし、掠める事すら叶わない。毎日のように眺めても変わる事はなく、移り変わる事のないものだ。 停滞したままの、ある意味作り物の空。我ながらよく飽きないな、と思う。上手く馴染めない上…
イースIX